失敗しないウェブ制作会社の選び方【中小企業向け】

ウェブサイト制作やリニューアルを考えている中小の経営者や初心者のウェブ担当者にとって、どういうウェブ制作会社を選べばいいかはけっこう深刻な問題だろう。ウェブ制作に関してこんなことはよくあることだ。
「納期を過ぎたのに全然ホームページが公開されない」、「ホームページの更新が難し過ぎる」、「思ってたデザインと全然違う」、「リニューアルしたのに問い合わせが全然増えない」。血圧の上がるやり取りを繰り返し、最後にあなたはこう思う、「結局はウェブ制作選びに失敗したんだなぁ」と。

こういう悲劇をしないためには、あなた自身がウェブに関する最低限のリテラシーを高めておく必要がある。これをしないで、ウェブ制作会社に丸投げしてもウェブサイト制作、リニューアルはうまくいかない。
「金払うからいいじゃん」という意識では成功しないのだ。ウェブ制作会社も人間だし、あなたが当然と思ってする要求は、相手にとってとんでもないことかもしれないのだ。

目次

  • ウェブサイトの目的をはっきりさせる
  • ウェブ制作の予算を決める
  • ウェブ制作会社を選ぶ際にやってはいけないこと
  • 失敗の少ないウェブ制作会社の選び方
  • 契約書を作る

ウェブサイトの目的をはっきりさせる

先ず、一番最初にこれだけははっきりさせるべし。ウェブサイトに何を期待するかだ。これがないとウェブ制作は進まない。最悪なのは「デザインが古いからなんとなくリニューアルしたい」、「とりあえずホームページが欲しい」というようなふわふわした希望だ。
なんとなくではホームページは機能しない。制作やリニューアルを思い立ったら、例えば以下のような感じで目的を具体的な目標と一緒に言語化しよう。

  • ウェブサイト経由での新規の問い合わせを月10件は集める
  • ウェブサイト公開後にFacebookで最低500人に自然とシェアされるようにしたい
  • 月間のアクセス数を10万は集めたい

こういう目的がはっきりしていれば、ウェブ制作会社も仕事を進めやすい。
レストランで、初めての客が「おすすめは何ですか」と店の人に質問すると、たいてい店の人はこまる。初めての客の好みも味覚も分からないのに、おすすめのしようがないからだ。

ウェブ制作の予算を決める

目的が決まったら次は予算だ。その目的のためにいくら予算を避けるのかシビアに計算する。月10件の新規があれば、利益はいくらで、○年で償却できる、といったような計算をする。
こういう計算なしに、なんとなく50万円くらいでリニューアルしたい、というふわふわした感じでは、後でウェブ制作会社とモメる可能性がある。

ふわふわしたままウェブ制作を進めても、デザイン会社の作るデザインが少しづつ出来てくるにつれ、あなたは色々な要望が自然と出てくる。制作側からすれば、そんなあなたの細かい要望を全て聞くのは不可能なのだ。
腕のいい制作会社の場合、そういう要望はきっぱり断ってくる。しかし、だめなウェブ制作会社はいちいち客のことを全て聞くので、仕事が遅くなる。ウェブ制作のスケジュールはそうやって遅れていく。
だから、あなたに必要なのは、細かい口だしをすることではなく、方針と予算の決定だ。これを最初にきっちり固める必要がある。

ウェブ制作会社を選ぶ際にやってはいけないこと

目的と予算が決まったら、いよいよウェブ制作会社の選定に入る。ここで、先ず絶対にしてはいけないウェブ制作会社選びを紹介する。
もしあなたが、引き合いの多い魅力的なウェブサイトを作りたいのなら、以下は厳禁。

  • 電話営業してくる会社は絶対にNG
  • Googleなどで検索して広告にしか出てこない会社はNG
  • 相見積もりはとってはいけない

電話営業してくる会社は絶対にNG

まっとうなウェブ制作会社は基本的に忙しい。従って電話営業する暇はない。優れた制作会社は絶対に電話営業などしない。
あなたがたまたまウェブサイトリのニューアルをしたい気分の時にタイミングよくかかってきた電話営業に、心ときめかせてはいけないのだ。多くの場合、彼らはうまいこと営業するが制作や成果の出るウェブサイトに関してはど素人だからだ。

Googleなどで検索して広告にしか出てこない会社はNG

「ウェブ制作」のようなキーワードでGoogleで検索して、検索結果の広告枠にしか出てこない制作会社があったら、そこはやめておいたほうが無難だ。
広告は金さえ払えば誰でも掲載できるが、オーガニック検索で出てくる会社は最低限の実力や実績があるからだ。どういうことか言うと、オーガニックの検索結果に出てくる会社はSEO対策がある程度出来ていると推測できるからだ。
ウェブ制作会社なのに、オーガニック検索に出てくるページを作れないような会社は、可能性としてだが怪しいと思ったほうがいいだろう。

相見積もりはとってはいけない

私はウェブ制作で相見積もりは厳禁だと思っている。例えば、「ホームページを50万円でリニューアルしたい」と相見積もりの提示をされても、まともなウェブ制作会社は絶対に反応しない。
内容があまりに不明確だからだ。実績のあるウェブ制作会社ほどリテラシーの低い客は相手にしないのだ。ウェブ制作において相見積もりをする時点で、その行為そのものがリテラシーが低い人のすることなのだ。

仮にあなたが飲食店のオーナーだとしよう。Aという銘柄のワインを1円でも安く飲みたくて、色々な店に電話で問い合わせて価格比較するようなせこい客が来たら嬉しいだろうか。
いい客としてその後付き合えるだろうか。まっとうなウェブ制作会社もそれと同じように考える。逆に、もし相見積もりで飛びついてくるウェブ制作会社がいるとしたら、実績のないウェブ制作会社とみて間違いないだろう。

失敗の少ないウェブ制作会社の選び方

ウェブ制作会社は、基本的に紹介してもらうのが一番安全である。もちろんゼロリスクなど存在しないので、絶対というわけではないが、失敗する可能性が低い。
なんらかの仕事をしていれば、同業の横のつながりが当然あるだろうから、その中からあなたのフィーリングに合うウェブサイトを探してみよう。そのウェブサイトの会社に、どこにウェブ制作してもらったか、教えてもらえばいい。

あるいは、Facebookで「ウェブサイトリニューアルしたいから、いい制作会社がいたら紹介してください」とでも投稿すれば誰かしら教えてくれるだろう。
いきなり全く知らないところに制作依頼するより、紹介でワンクッション挟むとだいぶ違う。ただし、紹介してもらう方も紹介する方も、後々もめた場合のリスクを多少なりあるのでそれは事前に納得しておく必要がある。

予算を示す

ウェブ制作会社を絞ったら、その会社に目的と予算を伝える。例えば以下のようなことについて、何をどこまでやってもらうか事前に決めておけば打ち合わせはスムーズだ。
こういうことを決めておけば、仮に予算が合わなくても、調整ができる。残念ながら双方の予算がまったくかけ離れている場合は、ウェブ制作会社の選び直しだ。

  • デザイン案はいくつ用意するか、作る直しは何回か
  • 文章はあなたが用意するのか、それともウェブ制作に含めるのか
  • 写真は自前か、プロに撮影してもらうのか
  • CMSは使うか、使うならどういうCMSか
  • スマホ対応はするのか、しないのか
  • ウェブサイトの対応ブラウザはどこまでか
  • アクセス解析は設置するのか、しないのか
  • 納品後のメンテナンスはどうするか
  • ブログ設置するのか、しないのか

この工程はけっこうめんどくさいが、ここをさぼると後で悲劇が待っている。多くの場合、あなたの当然は相手の当然と違う。
発注元の「やってもらえると思ってた」はウェブ制作やシステム開発では「あるある」だ。これをなくすには対応範囲と予算をシビアに決めることだ。

契約書を作る

ウェブサイトの目的と制作の予算を決めて、制作会社にきっちり伝えたとしても、ウェブ制作に遅延やその他トラブルはつきものだ。特に発注主のウェブリテラシーが高くない場合は、トラブった場合の原因がまったく分からず、本当は発注主に原因があるかもしれないのに一方的に制作会社に対して怒ったりする。

というわけで、こういう事態を避けるためにも最初に基本契約書を交わそう。まっとうなウェブ制作会社なら案件が決まった時点で、自然と契約書の話になる。契約書の内容確認については弁護士に相談するなり、その道のプロに一度確認すればいい。
契約書を一読して明らかに一方的だと感じたら、急いで契約せずあなた自身じっくり考えたほうがいい。

最悪なのは、よく分からないまま主体的に考えず制作会社に丸投げするという姿勢。これは後で必ずもめる原因となる。

まとめ

以上が失敗しないWeb制作会社の選び方だ。特にウェブの経験がない会社の経営者、広報というだけで指名されたウェブ担当者は、こういう基本ルールをしっかり抑えておいたほうがいい。

  • ウェブサイトの目的をはっきりさせる
  • ウェブ制作の予算を決める
  • ウェブ制作会社を選ぶ際にやってはいけないこと
    • 電話営業してきたウェブ制作会社に依頼する
    • 検索広告にしか出てこない会社に依頼する
    • 相見積もりする
  • ウェブ制作会社の選び方は紹介してもらうこと。いきなり新規で知らない会社に発注するのはリスク高
  • ウェブ制作会社と基本契約書を作る。内容はプロに確認してもらう

このブログの筆者

早川朋孝
早川朋孝
ネコ好きな読書家。
月一冊は専門書を読むのが目標。年間読書計画はだいたい決まっているが、だいたい横にそれるのが悩み。好きな作家は塩野七生さん、佐藤優さんなど。タバコ嫌いで、ちょい右寄りです。

仕事はウェブが専門。学生の頃よりウェブ制作に従事し、CMSの提案やアクセス解析が得意。上場企業や、東京オリンピック関連サイトなど大規模ウェブサイトのプロジェクトを多数経験。仕事のウェブサイトはこちら
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