7万人のフォロワーがいるTwitterアカウントにブログ記事を紹介してもらった際のアクセス数

あなたがオウンドメディアやブログを運用しようと考えているなら、どうやって記事をバズらせればいいかは大きな悩みだろう。今時バズるにはSNSの運用が絶対に欠かせない。ちょっと古い記事だが目を覚ませ。これからのSEO対策は、まずはソーシャルでしょを一読すればSEOよりSNS運用が大事だということが分かるだろう。

ピコ太郎はジャスティン・ビーバーにお気に入り登録されることで有名になった。ブレイクやバズるには、インフルエンサーに取り上げてもらうのが有効だ。取り上げてもらった場合、いったいどの程度アクセスに効果があるのだろうか?

2万のフォロワーのFacebookと7万人フォロワーのTwitterアカウントの比較

まずは見て欲しいデータがある。この表はさとなおこと佐藤直之さんに、以前ブログ記事明日のプラニング 佐藤尚之(さとなお)著を取り上げてもらった際のデータだ。

SNSのフォロワー数 Google Analyticsのセッション数
Facebook 20,234人 557セッション
Twitter 72,292フォロワー 53セッション

Facebook経由のブログへのアクセスはフォロワーの約2.7%。Twitterは0.07%。これを見る限りFacebookのほうが強そうだ。では、バズらせるにはFacebookアカウントに重点けばいいのか。いや、そんな簡単に判断することはできない。上記のTwiterアカウントはそこまで熱心に運用されていなかったのに対して、Facebookアカウントのほうがよりアクティブだった。

というわけで単純にフォロワー数が多ければバズるのに有効というわけではないのが分かる。バズらせるためのSNS活用にはいくつかポイントがあって、まとめると以下のようになる。

  • メディアによるユーザーの性質の違い
  • ユーザー目線について
  • 関係値を作ってから自分の記事をシェアする
  • 同業の仲間とつるむ

次のセクションではTwitterを例にユーザーの性質を探ってみよう。

メディアによるユーザーの性質の違い

松岡茂樹さん著の「沈黙のWebマーケティング」ではTwitter運用を積極的に勧めている。Episode07「真実のソーシャルメディア運用」ではTwitterのほうが他のソーシャルメディアに比べて拡散力が高いとある。世界的にはTwitterは下火だが日本ではTwitter人気は健在である。沈黙のWebマーケティングのp330からTwitterに関する記述を引用する。

たとえ誰が投稿したかわからないツイートがあっても、おもしろければどんどんT(リツイート)していく文化がTwitterにはある。それができるのは、TwitterにはFacebookにはない"独自のゆるい雰囲気"があるから。だからおもしろいネタはTwitter上で加速度に拡散されやすいのよ。 あとはSEO上で重要な外部リンク効果においても、違いがあるわ。 〜中略〜 実はTwitterの場合、「Twitter API」でつくられた外部サービスが多数存在しているから、それらの外部サービス経由でリンクが集まるの。

こういった観点から、特にSEOの観点からはTwitterを運用するほうがいい、と「沈黙のWebマーケティング」は勧める。では本に書いてあるからTwitterのほうがいいのだろうか?とりあえずTwitterを運用しようと単純に決めていいのだろうか?これに対する私の回答は以下の通りだ。

ブログ記事をバズらせるにはTwitterのほうがいいとか、Facebookのほうがいいとか単純に考えようとする人は、ある観点が決定的に欠けている。それはユーザー目線だ。

ユーザー目線について

ユーザー目線が欠けていると何をやってもうまくいかない。従って、バズらせるためのSNS運用を考える際は、以下のようなことを最初に検討しないといけない。

  • あなたがバズらせたい内容をTwitterユーザーはどう感じるか
  • あなたがバズらせたい内容をFacebookユーザーはどう感じるか

当然ながら、ソーシャルメディアごとにユーザー特性というものがある。Facebookは実名だし、Twitterは匿名が多い。はてなはPCリテラシー高めの人が多い。こういったSNSごとのユーザー特性とコンテンツの内容を考慮した上で、どのSNSを重点的に運用するかを決めれば効果的に進められる。

SNS 相性のいいコンテンツ
Facebook 楽しいコンテンツ、ワインが美味しいとか、子供と遊んだとか、ペットがかわいいとか。いいねがたくさんついている投稿に傾向があるから、それに沿うようなコンテンツがシェアされやすい。
Twitter 匿名でも役に立つコンテンツ、ちょっとオッタキーな内容、おやつが美味しいとか時にばかばかしいくらい気軽な内容、匿名だから実名では怯んでシェアできないものを気軽にRTする傾向がある

関係値を作ってから自分の記事をシェアする

あなたのシェアしたいコンテンツとSNSの相性を考えよう。あなたの発信する情報がFacebookでシェアされやすい類なのか、Twitterでシェアされやすいものなのか、それを考えれば自ずとどのSNSを重視して運用すべきか答えはすぐ出る。

SNSをやっている人はみな基本的にかまって欲しいと考えている。FacebookもTwitterも次々に投稿が流れていく中で、原則として人は自分の友人以外の投稿をみないで、自分の投稿がどれだけ見られるかを気にしている。そんな中であなたの投稿がシェアされるには、相手との関係値を作ってから情報発信するしかない。関係値については、古典中の古典「韓非子」に面白い逸話が書いてある。以下引用する。

むかし、弥子瑕(ぴしか)は衛の君の寵愛を受けていた。衛の国の法律では、許しも得ないでかってに君の車に乗った者は、足斬りの刑にあうことになっていた。ところが、弥子瑕の母親が病気になって、ある人がこっそりやって来て夜中にそれを知らせたので、弥子瑕は君命だと偽って君の車に乗って出かけた。君はそのことを聞かされると、それを誉めて、「孝行なやつだ!母の病気のために、足斬りの刑にあうことも忘れたのだ」と言った。別の日に弥子瑕は君といっしょの果樹園で遊んでいたが、桃を食べてうまかったので、食べさしのままその半分を君に食べさせた。君は「わしを愛しているのだ!うまい味をがまんしてわしに食べさせてくれたのだ」と言った。しかし、弥子瑕の容貌が衰えて寵愛も薄れると、君から咎めを受けることになった。君が言うには「こやつはもと君命だと偽ってわしの車に乗ったことがある。また食べ残しの桃をわしに食べさせたことがある」。してみると、弥子瑕の行動は初めと何の変わりもないのに、前に誉められたことによって後で咎めを受けたというのは、君主の愛憎が変わったためである。だから、君主に愛されているときは、こちらの考えが君主の心にかなっていよいよ親密になるが、君主に憎まれているいるときは、こちらの考えも君主の意にかなわず、咎めを受けることになっていよいよ疎遠になる。そこで諫言(かんげん)をいれ弁論をすすめようとする士人は、主君から愛されているか憎まれているかを見きわめたうえで説をすすめる必要があるのである。 韓非子 第一冊 p244 岩波文庫

Facebookは知り合いの投稿だから目を通されることが多いが、ビジネスな内容は知り合いでもスルーされる。つまり関係値があってもシェアも共感もされないことがあるのだ。上記の引用で言えば、主君から愛されているか憎まれているかを見きわめたうえで説をすすめる必要があるのであるという部分だ。この引用の「主君」を「ブログ読者」に置き換えて読めばいい。愛も尊敬もない状態では、例えそれが素晴らしい内容であってもあなたの記事を誰も読んでくれない可能性が高いのだ。では、どうすればいいか。

同業の仲間とつるむ

記事のシェア

以上のことを踏まえて、一番最初にやるといいのは同業の仲間とつるんで記事をシェアすることだ。「明日のプランニング」にも以下のようにある。

社員という「最強のファン」の共感を得る もう社外の生活者と社内の生活者はつながっちゃっているのである。SNSを中心に、そのつながりが可視化されてしまったのだ。〜ネットやSNSが普及したこの時代、社内と社外はもう別領域ではない。(明日のプランニング p2090

身近な仲間と協力して進めるのがオウンドメディア成功の一番の近道なのだ。できれば組織的にシェアを進められるとGood。あとはシェアされる価値のある記事をあなたが書けるかどうかにかかっている。いくら組織的にシェアしても記事が低レベルだと拡散されないから、当然のことだけど。

こうやって良質の記事と仲間内でのシェアによってブログを軌道に乗せると、必ず固定のファンが増えてくる。この状態になりさえすればしめたものだ。読者があなたの言うことに関心を持っている状態なのだから、あなたの好きなようにブログを書くことができる。人集めのための記事を無理して書かずともいいのだ。

記事の質についての補足

これは実体験や入念な取材、豊富な読書などに裏付けていないと担保できない。近道はないし、仮に外注してもよほど質の高い会社などに依頼しないといい記事にはならない。

軌道にのるまでの期間

オウンドメディアやブログが軌道に乗るまでは、だいたい半年〜1年はみたほうがいい。組織的に進めてもそれなりに時間はかかる。たまに「2ヶ月でブログを成功させた私の方法」みたいなブログ記事があるが、再現性が低いので普通の人にはあまり参考にならない。結局自分で試行錯誤して進めていくしかないわけだが、この記事で書いたように仲間とつるむのが確実。また、インフルエンサーに取り上げてもらうのはなかなか難しいが、たいていのインフルエンサーは書籍を出しているので、その書評を書くなどすれば取り上げてもらえる確率は上がる。

そういった努力を地道に継続していけば、必ず固定の読者がついてくる。

このブログの筆者

早川朋孝
早川朋孝
ネコ好きな読書家。
月一冊は専門書を読むのが目標。年間読書計画はだいたい決まっているが、だいたい横にそれるのが悩み。好きな作家は塩野七生さん、佐藤優さんなど。タバコ嫌いで、ちょい右寄りです。

仕事はウェブが専門。学生の頃よりウェブ制作に従事し、CMSの提案やアクセス解析が得意。上場企業や、東京オリンピック関連サイトなど大規模ウェブサイトのプロジェクトを多数経験。仕事のウェブサイトはこちら
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