2017/07/13

ハチに刺されて死ぬ人でも年間20人程度だからヒアリはそんなに怖くない

ヒアリについての報道が加熱しすぎではないだろうか?

ヒアリが兵庫県で確認されたのは今年の5月のこと。環境省によると、ヒアリが国内で確認されたのは初めてとのこと。それ以来、順調に各地で確認が相次いでいる。
一連の報道を見ると、今まで日本にいなかったヒアリが突然侵入してどんどん増えている印象を受ける。日本のメディアが好きな煽り報道である。
メディアが「ヒアリは怖い、あぶない、殺人アリ」などと報道して、それに「ヒアリ怖い」と単純に反応する人々は多い。特にリテラシー低い主婦とか、スマホしか持ってない若い女子などがそうだ。

目次

ハチの死者でさえ年間20〜30人

しかし現実的に考えて、ヒアリが日本に突然入ってきて一気に繁殖したとは考えにくい。なぜなら各地で見つかっているからだ。すでにヒアリは日本にいたのに気づかなかっただけじゃね?というのが実際のところだろう。

たまたま兵庫で見つかったのが大きく報道されて、各地でも詳しく調べたらヒアリの確認事例が次々に出てきた、と考えるのが現実的だ。

そして、いくら怖いと言っても、ハチの脅威のほうがよっぽど大きい。この表はハチが原因の死者数の推移だ。
引用元:http://www2u.biglobe.ne.jp/~vespa/vespa0562.htm(元データは厚労省のデータ) 
それでも年間20人〜30人くらいが平均だろう。日本人1億2千万人もいるなかでこの数値である。あなたがハチに刺されて死ぬのは限りなくゼロに近い確率だ。宝くじにあたるくらい低い。
多分あなたは普段ハチにびくびくしながら生活なんてしてないと思う。道を歩いていてハチに出くわしたらちょっと避けるくらいでしょ。

仮に、ハチの脅威にヒアリの脅威が加わったとしよう。それがどの程度の死亡者をもたらすかは不明だが、仮にハチと同程度の脅威だとしても、そんなにびびる必要はないのは明白だ。なぜならハチより2倍怖いと仮定しても、それでも年間の想定死者数は40〜60人に過ぎないからだ。といわけでヒアリに不必要に怖がる必要はまったくない。

そんなことより交通事故とか、うつになって自殺する人の数のほうがはるかに多い。

交通事故は年間の死者が2012年は6414人で10万人当たりにすると5.7人(日本国勢図会より)だ。ハチが原因の死者の約300倍だ。自殺者は約3万人でハチに刺されて死ぬ人の約1000倍。
それでもあなたの周囲に交通事故で死んだ人、自殺で死んだ人なんてほとんどいないというのが実感だろう。

そう考えると、ヒアリの煽り報道に反応して「ヒアリ怖い」などと感じるのはあまり意味がないことなのだ。ヒアリは怖い虫なのかもしれないが、そこまで無用にびびる必要がないのは統計が示している

なぜ我々は煽り報道に過剰反応するのか

我々はなぜヒアリの煽り報道に過剰反応してしまうのか?

ヒアリに限らず私たちは煽り報道に過剰反応しやすい。誰だって生命の危機に関することは最大の関心事なのだから、そういう情報に多く接しているうちに無用に恐怖を感じてしまう。私たちのこういう性質についてはファスト&スローという名著があって、そこに丁寧な説明が書かれている。以下に一部引用する。

誰かに嘘を信じさせたいときの確実な方法は、何度も繰り返すことである。聞き慣れたことは真実と混同されやすいからだ。

私はヒアリ報道が嘘とは思ってないが、ちょっと煽りすぎだとは思っている。メディアが「ヒアリが〜」と繰り返し報道すると誰だって怖くなってきてしまう。

ほとんどの場合、怠けもののシステム2はシステム1の提案をあっさり受け入れそのまま突き進む。

システム2とは、例えば17 x 24の計算をするときように、意識を集中しないとできないような作業をする脳である。一方システム1とは「ヒアリは毒をもっていて刺されたら死ぬ」みたいな言葉に即座に反応する脳である。条件反射とか生命の維持に関する部分だ。
私たちは感情的なものには即座に反応するようにできているのに対して、統計のようなものを扱うシステム2が作動するのには時間がかかるし、多少の勉強が必要である。
メディアはこういう人間の特性を熟知している。その上で煽っているのだ。ではなぜ煽るのだろうか?

それで儲かる人がいるからメディアは煽る

なぜメディアは「ヒアリは怖い」などと無用に煽るのだろう?

こたえは簡単。それでもうかるからだ。
新聞、テレビみたいな旧メディアも、バズフィードみたいなネットのニュースも広告が主な収入源である。まとめサイトとかWELQとか、最近ではヘルスケア大学なんかもそう。たいした根拠も提示せず人を煽るような内容でアクセスを集め広告費を稼ぐのだ。
したがって多くの人が注目するほど彼らは儲かるようになっている。
つまりあなたが無用にヒアリにびびることで彼らが儲けるのに加担していることになる。

びびってる人が多い、ヒアリに関心を持っている人が多いのはGoogle トレンドで「ヒアリ」で検索をかければすぐにわかる。「ヒアリ 対策」なんていう関連ワードも出てくる。
https://trends.google.co.jp/trends/explore?q=%E3%83%92%E3%82%A2%E3%83%AA
あなたが報道に影響されてヒアリ対策グッズなんて買うようなら彼らの思う壺である。大して必要もないものにお金を使っているのだから。自分で考えず日々を情緒的に過ごす人、無知な人は搾取されます。

このブログの筆者

早川朋孝
早川朋孝
ネコ好きな読書家。
仕事はウェブが専門。学生の頃よりウェブ制作を経験。CMSの提案、アクセス解析などが得意。(株)エスキュービズムで有名牛丼チェーン店や私立大学、オリンピック関連サイトなど大規模ウェブサイトのプロジェクトを多数経験。あなたに寄り添ったウェブの提案が可能です。仕事のウェブサイトはこちら
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