2017/09/14

食に無関心な人ほどO157に注意すべし【極端に安いものには必ず裏がある】

3歳の女児がO157が原因で死亡したとの報道があり、痛ましい限り。こういう悲劇から身を遠ざけるにはどうすればいいかについて考えてみた。まずは敵を知るべく、O157に限らず日本で食中毒が毎年どれくらい発生しているか調べた。こういうデータは厚生労働省。いい仕事してます。
厚労省のデータ元

目次

  • 食中毒のデータで分かること
  • 極端に安い食べ物には要注意
  • 安心して付き合える店を持てばいい

食中毒のデータで分かること

上の表はここ5年の食中毒のデータ。これを見ると以下のような特徴があることが分かる。

  • どの項目も見事に平均で推移している(増加傾向も減少傾向もない)
  • 患者数に対して事件数が少ない(つまり一度発生すると多くの人に影響する)

たった5年のデータではあるが、これを見る限り、このさき食中毒が劇的に減るなんてことにはならないことが分かる。もし食中毒の発生件数が減るとしたら、日本の人口が減って件数が減るくらいだろう。その場合でも、割合で考えるとそんなに変化はないはず。

つまり私たちが生きている限り、食中毒になる確率は常に一定であるわけなんでです。食中毒の患者数が毎年だいたい2万人ということは、日本人の約1.6%が毎年食中毒で苦しんでいることになる。同じ人が複数回なる可能性だってある。1.6%というと少なく感じるかもしれないけど、実際はけっこう高い確率だ。消費税が1.6%増えたら、けっこうショックでしょ。小さくても無視できない数字。

表を見ると死者数が少ないとはいえ、感染するとかなり苦しいうえ、二次感染で弱ってたら命の危険や後遺症もあるかもしれない。

この記事を読んでいるあなたはきっと大人だろうから、あなた自身がO157で死ぬ確率はものすごく低い。しかし、子どもと年寄りは体力が弱いため食中毒になった場合、大人よりはるかに弱いことを考えると、食中毒を防ぐ努力は最大限しないといけない。

極端に安い食べ物には要注意

データからは死亡者の年齢は分からないし、どんなものを食べたのかも分からない。なので推測になってしまうのだが、やっぱり、極端に安い食べ物はそれなりに危険かもしれないと言える。なぜか?を以下で述べます。

この写真みれば分かる通り、安い。すごく安い。仮にあなたが自分でポテサラを作って商売するとしよう。材料と今のあなたの給料を時給に換算すれば、こんな販売価格には絶対なりえないと気づく。まず材料費がある程度かかる。ジャガイモ、ニンジン、たまねぎ、キュウリ、マヨネーズ?、その他調味料など。ちなみに野菜はけっこう高いんです。コンビニの弁当とかにまず野菜は入ってないのはコストがかかるから

次に手間。まず野菜を洗い、次にたまねぎとかジャガイモとの皮をむいて、必要に応じて火を入れて、あえて、冷やす。ポテサラだけでもめっちゃ手間がかかる。商売する以上はもっと色々な種類の料理を作らないといけないから、すごく大変。仮に一人でやるなら、ブラック企業どころじゃない労働環境となる。こんなに手間と材料コストがかかるのに、しかし現実には上の写真のような価格でお店で売っている。

どうすればこんな価格でポテサラを売りに出せるのか?

答えは簡単でいろいろなコストを削りまくるしかない。材料は安い中国産を使い、機械を導入して大量生産し手間を省く。そうやって削りまくっても食品はそもそも薄利だから利益はスズメの涙。

以前読んだ「オーガニックラベルの裏側」という本、食中毒とは話はそれるけど、これを読めば、一部の食品業者は利益を出すために何でもすることが分かる。

オーガニックラベルの裏側の書評

記憶に新しい2011年の「焼肉酒屋えびす」の食中毒事件も店舗での価格が異常に安かったと聞く。ユッケのように鮮度が命の食材は、管理コストがかかってそれなりに高いはずだから、安いなんてのは本質的にありえない。そういう知識があれば、安いユッケに出会った時、何かおかしいと気づく。身を守るには、そういう勘が必要なんです。

安いから飛びつくのではなく何かおかしいと疑え、ってことです。

飲食でコストを削るとしたら、たぶん食材か人件費しかない。もし異常に安いと思うお店があれば、そこは食の安全に必要なものまでカットしているかもしれない。だから、そんな店があれば距離をおいたほうがいい。

安心して付き合える店を持てばいい

共働きや家事ができない年寄りの家庭なら、スーパーや外食の惣菜に頼らざるを得ないなんてケースはたくさんあるだろう。そういう場合は、衛生管理がどうなっているかとか、店舗が清潔かどうかを見れば、そのお店がどのていど衛生に気を配っているかヒントになる。あとは店員が頻繁に入れ替わるお店も、ちょっとおかしい可能性がある。なんらかの問題がありそういう事態になるわけで、そういうお店は安全を軽視しているかもしれない。

全ての惣菜店やら安いお店が危ないと言っているわけではなくて、安くてもちゃんと手間をかけているお店だってある。ただ、そういうお店を見つけるのは「今日はあっちが安いから、明日はむこうが安いから」と価格重視で色々な店を渡り歩いていると難しい。それより、価格至上主義から少し離れて、安心して付き合える店を持つよう心がければ、食中毒という脅威を少しは遠ざけることができるはず。

このブログの筆者

早川朋孝
早川朋孝
ネコ好きな読書家。
月一冊は専門書を読むのが目標。年間読書計画はだいたい決まっているが、だいたい横にそれるのが悩み。好きな作家は塩野七生さん、佐藤優さんなど。タバコ嫌いで、ちょい右寄りです。

仕事はウェブが専門。学生の頃よりウェブ制作に従事し、CMSの提案やアクセス解析が得意。上場企業や、東京オリンピック関連サイトなど大規模ウェブサイトのプロジェクトを多数経験。仕事のウェブサイトはこちら
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