2017/09/21

【続編】大磯町のエンゼルフーズ問題「給食は本当にまずいのか?」

大磯町の給食まずい問題について先日大磯の中学給食食べ残し問題 委託料と徴収額に424万円の差額を書いた。「まずい給食」を手配しているのはエンゼルフーズ株式会社という業者のようだ。以下この会社のウェブサイト。
http://www.angel-foods.com/

今朝の読売新聞によると、横浜や相模原でも同じ業者で異物混入があるらしい。これはかなり闇が深そう。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170920-00050182-yom-soci

こういう複雑な問題は、業者が悪い、残すなんてぜいたくな子供、と言っても意味がない。そして何も事情を知らない人が一方的に業者を攻撃するのは公平でないので、大磯町のまずい給食問題について、公開されている情報を冷静に並べてみよう。とりあえず以下が明らかになっていることです。

  • 給食費は全国平均と変わらない
  • 食材は大磯町が仕入れたものを使用
  • 献立と調理指示書は大磯町の栄養士が担当
  • 異物混入が1年で100件以上あった。90%以上は髪の毛で、混入経路は不明
  • 多くの給食が残されている。残す率は全国平均7%に対して、大磯町は26%で多い日は55%になる
  • 給食は1時間以上かかる場所からのデリバリー方式

上記与件に対して、一つ一つ判断していきます。

給食費は全国平均と変わらない

全国平均と変わらない給食費が、まっとうに給食に充てられているなら、極端にまずくなる可能性は低い。つまり、保護者が払っている給食費はどこに行っているか?を冷静に調べる必要がある。エンゼルフーズの工場の投資とか福利厚生に使われていないだろうか?

と調べていたら、最近エンゼルフーズは工場を新設してるみたいです。
給食のエンゼルフーズ、神奈川に新工場 横浜の中学に弁当供給

ま、入ったお金をどう配分して使うかは企業の問題だけど、もし工場新設が原因で必要な経費が給食にかけられずに給食がまずくなっては子供が気の毒だなぁ。。

食材は大磯町が仕入れたものを使用

これはつまり、エンゼルフーズが食材でコストを削ることはできないことを意味する。大磯町が手配しているのがどんな食材なのか、他の自治体が使っている平均的な食材の品質から著しく乖離していないのか、を調査する必要がある。もっとも、大磯町だけがたまたま他の自治体よりまずい食材を仕入れることができるかというと、それは疑問だが。

献立と調理指示書は大磯町の栄養士が担当

少なくともエンゼルフーズは大磯町の給食に関しては栄養士の人件費が不要で、調理だけに注力できる。

異物混入が1年で100件以上あった

仮に業者がコストをへらしてまずい給食になったとしても、異物が100件も入る理由にはならない。もし異物が多く入るような不衛生な工場だとしたら、そんなところでは人材集めも大変だろうし、そもそも自治体の審査が通らないはず。

給食は1時間以上かかる場所からのデリバリー方式

給食をデリバリーするだけで、中学生が大量に残すほどご飯がまずくなるだろうか?もしそうならば、多くの中学生がコンビニ弁当を食べたら大量に残すだろう。お母さんの手作り弁当だって、昼に食べる頃には作ってから何時間もたっているけど、残すほど極端にまずくはならないはず。もしまずいなら、元から手作り弁当はまずいことになる。つまり、デリバリーすることのみが、大量に給食が残るほどまずい理由にはならないと考えらる。

ご飯がまずくなる原因

以上が与件についての考察です。次に、ご飯がまずくなる原因を考えみる。

  • 食材が悪い
  • レシピが悪い
  • 作る人の腕が悪い
  • 作ってから時間が経つ

ご飯がまずい理由としては、上記などが考えられる。これらの複合要因でご飯がまずくなることもあるし、どれか一つが原因でまずくなることもある。上記の4つの理由それぞれに、大磯町の「まずい給食問題」の担当を割り当ててみる。

  • 食材が悪い:大磯町の問題
  • レシピが悪い:大磯町の問題
  • 作る人の腕が悪い:エンゼルフーズの問題
  • 作ってから時間が経つ:デリバリー方式を採用した大磯町の問題

うーむ、調べるほどに複雑。そう複雑な問題なんです。つまり「なぜ給食がまずいのか?」、よくわからない。エンゼルフーズだけが悪いかもしれないし、大磯町だけが悪いかもしれないし、両方悪いかもしれないし、両方悪くないかもしれない。

我々はこういう問題が発生すると何か一つのせいにしたがるけど、世の中そんなに単純じゃないんです。だから、「よく分からないと」いうのがちゃんと調査していない者としての結論なんだけど、それじゃつまらないから、私なりに仮説を立ててみた。

給食は本当にまずいのか?

まず、給食はほんとうにまずいのか?どの程度まずいのだろうか?さすがに実際に食べて確認することはできないので、推測なのだが、例えば、異物混入が続いて子供達の間に不信感がまして、給食を残すようになったかもしれない。こういう心理状況だと、デリバリーで冷めているからまずいとか、色が悪くて食べる気になれないとか、子供がそういう心理になってくる可能性を否定できない。つまり「給食はまずい」と思い込んで本当にまずくなる。

そうすると、やっぱり「なぜ異物が混入しているのか?」が肝となる。これも原因は分からない。第三者委員会でもたちあげて調査してもらうしかない。

ここからは何の根拠もない推測。あくまで推測です。例えば、ひょっとしたら、いやがらせで異物混入かも?とか、、ね。。。飲食の人ってぶっちゃけかなり薄給です。しかも仕事はめっちゃ大変。料理の手間って、料理する人なら分かるだろうけど、とてつもない手間がかかる。

一般的なサラリーマンならちょっと労働条件が悪いだけでブラック企業とか言うけど、そういう人が飲食店の労働状況を知ったらきっと絶句するでしょう。私は今まで色々な飲食経験者から飲食店の労働について聞いてことあるけど、過激すぎてここでは書けないブラック&無法地帯。それくらい飲食業って大変なんです(自分でやったことはないけど)。

例えば、エンゼルフーズとか関連業者で働いている人が、仕事が大変なのに薄給だから会社に恨みを持って、、、。ま、根拠のない推測ですよ、推測。ただの思考実験です。

食の安全について

上の根拠のない推測はどうでもいいとして、こういう食の安全に関するような事件が起きるたびに思うんです。先日あったO157もそうなんだけど。
飲食の人は安い給料で長時間働いていて、われわれの胃袋はそういう人の努力のおかげで満たされているんです。たった500円でランチの弁当が食べられて、吉野家の牛丼なんて300円くらいでしょ。これってすごいことで、たぶん多くの人にとって当たり前過ぎて、食べる時に感謝することなんてないはず。

もう少し世の中全体が食に関心を持ってもいいじゃないかな、と思う。食事って毎日口にして体の中に入るものだから命に直接関わる問題なんだけど、そんな大事なことなのに無関心な人が多すぎる気がする。で、たまにO157とか、この大磯町の給食のような問題が起きると大騒ぎになる。

食に関心を持つ人が増えることで、こういう問題は減らせると信じています。

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このブログの筆者

早川朋孝
早川朋孝
ネコ好きな読書家。
月一冊は専門書を読むのが目標。年間読書計画はだいたい決まっているが、だいたい横にそれるのが悩み。好きな作家は塩野七生さん、佐藤優さんなど。タバコ嫌いで、ちょい右寄りです。

仕事はウェブが専門。学生の頃よりウェブ制作に従事し、CMSの提案やアクセス解析が得意。上場企業や、東京オリンピック関連サイトなど大規模ウェブサイトのプロジェクトを多数経験。仕事のウェブサイトはこちら
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