2017/10/17

【投票前に考える4】将来年金がもらえるか不安な20代のあなたへ

先日NHKのニュースを見ていたら、今回の選挙に関して20歳未満とか20前半の人のコメントを紹介していた。そしたらびっくりすることに「将来年金もらえるのかな」とコメントしている人がけっこういた。なぜびっくりしたか、理由は2つ。一つはこんな若い人が年金をもらうなんてかなり先のことを不安に感じている点。2つ目はどう考えてももらえないか、仮にもらえたとしてもすずめの涙ほどの額にしかならないことは明白なのに、それを知らないという点。

目次

  • 国債と年金で予算の半分
  • 1946年に借金を踏み倒した日本政府
  • 防衛費が増えるかもしれない

国債と年金で予算の半分

今の20代が70歳になる頃には年金はどう考えてももらえないか超少額で、そう考える根拠は人口です。以下の表をみてください(データは 国立社会保障・人口問題研究所)。
http://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2017/pp_zenkoku2017.asp
そもそも年金を払う人が将来は少ないのですよ。すごく少ない。今は人口は1.2億人、2050年くらいには1億人切るようになり、2065年には8千万台になる。そして今からずっと、若者より年寄りが多い状態が続くと予想される。仮に合計特殊出生率が2.0になってもこの傾向は変わりません。なぜなら産む人の数そのものが減っているから、一人が産む数が少し増えたくらいでは回復しません。

この人口減は政府も十分すぎるほど知っていて、「年金なんて将来は破綻してる」って正直に言わないといけないのに、決して本当のことを言おうとしない。政権は財源確保のために消費税あげないといけないし、年寄りの医療負担を増やさないといけないし、若いに人は「将来年金ありません、ごめんなさい」と言わないといけない。こんなこと言ったら人気が下がって支持率ゼロになるかもしれないけど、それでも本当はこう言わないといけない。

いま年金をもらってるおじいちゃん・おばあちゃんは本当に得してるけど、若い人が将来それと同じ水準を欲するのは絶対に無理なんです。次に国家予算を見てみましょう。

日本には約1053兆円(2016年6月時点)の借金がある。これを返さないと日本の財政が破綻してめちゃくちゃになる。この国債は上記の国家予算の表を見れば分かる通り、歳出の割合の24.3%を占めている。つまり年金と国債返還だけで国家予算のほぼ半分が消えているわけです。

この状態を決して生産的とは言えないのは明らかでしょう。企業におきかえて考えてみると、歳出の半分が退職者への企業年金と借金返済だったらその会社は終わってますよ。新しいことにほとんどお金を使えないのだから。

国債の発行は1965年からで、1979年からは歳入の3分の1になります。このお金は今のおじいちゃん・おばあちゃん世代が自分たちの繁栄を謳歌するのに使ってきた金額です。その借金がいま重くのしかかっているんです。そしてそのツケをいまでも将来にまわしているのですが、さすがにそろそろ返さないとまずいよね、っていうのが今の状況。なぜなら、上の表の通り人口が減って税収が減るから。税収が減ったら国債がますます返せなくなる。

1946年に借金を踏み倒した日本政府

2017年3月末時点で金融機関に集まった預貯金額は過去最高の1053兆円となった。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGC24H01_Q7A610C1EA2000/

政府はいざとなれば、法律つくってこの預貯金額を接収するかもしれない。そして国債をチャラにする。「そんなまさか!」と思うかもしれないけど、戦後に実際にあったことです。日本政府は1946年2月、借金を踏み倒しました。どうやったかというと、金融緊急措置令という預貯金の封鎖を命令をして、一人100円を上限に新円と交換したのです。そして旧円の流通を禁止した。

旧円と新円の交換の上限が設けられ上限を超えた分は預金封鎖したので、戦争中の国債がチャラになりました。今または将来の政府が、もし本当に国債返還の割合が増えて財政がまわらなくなったら、1946年と同じことをする可能性はあります。

もしこんなことになったらいくら日本人がお行儀よくても暴動が起きるでしょう。だから消費税を上げて早々に国債を返済しないといけない。だから「消費税あげない」なんて言ってる候補者・政党はこういう現実から逃げていることになります。「将来年金もらえるかな?」の心配どころじゃないですよ、これ。

防衛費が増えるかもしれない

不安要素は人口減だけじゃないですよ。国際関係に目を向けてみると、アメリカは自国第一主義を唱えていて、今後はアジアのことには首を突っ込まないようになるかもしれません。アメリカは1823年のモンロー宣言以来、他国のことには関与しない方針をとってきました。今トランプが言っている「アメリカ第一主義」はこのモンロー宣言への回帰に過ぎません。アメリカが本質的にこういう性格をもっている以上、大統領がトランプでなくても同じ方針をとる可能性はあります。

アメリカがこういう姿勢なので、日本は軍事面でアメリカに頼りきっている現状がいつか覆るかもしれない。そうなると自前で防衛しないといけないわけで、中国の脅威に一国で立ち向かう必要が出てくる。そうすると今とは比較にならないくらい防衛費が増える。国家予算の表を見れば今は予算の5.1%だけど、とんでもなく増えます。

日本はこういう状況なんですよ。で、若いあなたはどうすればいいかと言うと、よく考えて投票しましょう。単に考えるだけじゃだめで、あなたの票を活かすには、あなた自身がいろいろ勉強して見識を広める必要があります。そのうえで熟慮して、投票してください。でないと、「年金もらえるかな?」どころじゃない状況に将来日本がなってしまうかもしれません。

最後に提言

ずばり、若い人の票を2倍扱いにしてほしい。投票用紙の色を変えるだけで済む。その若い人の色違いの表を2票として数える。こういう法案を通そうっていう議員はいないのでしょうか。

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このブログの筆者

早川朋孝
早川朋孝
ネコ好きな読書家。
月一冊は専門書を読むのが目標。年間読書計画はだいたい決まっているが、だいたい横にそれるのが悩み。好きな作家は塩野七生さん、佐藤優さんなど。タバコ嫌いで、ちょい右寄りです。

仕事はウェブが専門。学生の頃よりウェブ制作に従事し、CMSの提案やアクセス解析が得意。上場企業や、東京オリンピック関連サイトなど大規模ウェブサイトのプロジェクトを多数経験。仕事のウェブサイトはこちら
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