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月間14,761PVある記事でも予約は9件。さて、この記事を書くことは無駄なのかどうか

google analyitcs

この記事はGoogle Analyitcsの目標を設定するといいことがあります。ホントだよ。証明しちゃうよに書いた通り、Google Analyticsに目標設定をしていることを前提に書きます。

アクセス解析データサンプル1

これはある美容室のウェブサイトの2019年4月のPVトップ10のGoogle Analyticsの画面。一番人気の記事は15,430PVあり、サイト全体の月間PVno41.63%を占めます。この記事はGoogleで検索するとそこそこのビッグワードで1位表示されており、また美容師が自分のお客さんのために書いた記事であり、そして美容に関して実践的で役立つ具体的なことが書いてあります。

これだけのアクセス数があり、かつ書いた人の専門と記事のテーマが一致しているので、さぞかし引き合いに貢献しているのだろうと思うところですが、表の右端にある「コンバージョン」を見ると価値は9000円。件数にすると9件。1ヶ月で9件の予約があったです。繰り返しますが、月間1.5万回も表示されておきながら引き合いはたったの9件なのです。「えー、こんな程度なのか。。」とがっかりしそうな数値です。しかも直帰率は95.6%と高く、多くの人が記事をさっと眺めて直帰する光景が目に浮かびます。しかも記事の性質からスマホでのアクセスが87%におよびますから、パソコンのようにじっくり記事を読めるとは思えません。

苦労して記事を書いてアクセス数が増えると嬉しいものですが、だからといってそれが売上に貢献するとは限らない。こんな事実をデータは冷酷に示してくれます。考えてみたらビックワードで1位表示されたとしても、美容室という地域に根ざした商売形態であるので、商圏からはずれると閲覧者は見込み客ではなくなってしまいます。うーむ、せっかく気合をいれていい記事を書いたとしても、これでは張り合いがなくなってしまう。果たしてWeb集客のために記事を書く必要はあるのでしょうか。

書く意味あります

結論:書く意味あります。だって考えてもみてください。上に挙げたデータはあくまで4月の1ヶ月のみのデータでしかない。仮にこの記事を書くのに準備に4時間かかったとしても、1年通して1記事だけで毎月平均9件の引き合いがあれば十分元はとれるとみなせます。というのも、どんな業種であれ、一般に新規顧客を獲得するのには膨大なコストがかかります。3時間の投資で継続した新規顧客が100件も獲得できるなら、かなり美味しい。いや美味しすぎる。いやいや、そんなに美味しいことがあるだろうか。

ということで、書く意味はあると結論したのに、もう一度「Web集客のために記事を書く必要はあるのでしょうか」という問いを疑ってみます。この問いを確認する前に一つ大事な確認をする必要があります。それは問い合わせがあった9件のうち、既存客はどれくらいか?という確認です。9件のうち半分が既存客なら、獲得した新規顧客は4件です。ひょっとしたら全部既存客かもしれない。そしたら新規はまったく獲得できていないことになる。「うーむブログを書く意味はあるのだろうか」

結論:書く意味あります。少なくとも既存客が記事を見て予約をしてきたのは事実です。その記事というお客さんとの接点がなければ、その予約は生まれなかったかもしれない。記事をコミュニケーションのきっかけとして予約が生まれたのです。また、情報を提供することで既存客の役に立てればお客さんの信頼が増します。どんな業種であれ、既存客を失うことがとても大きな損失であることは間違いないわけで、記事を書くことで既存客が離脱する確率を下げることができるのです。こういう事実があれば、ブログ記事を書く発奮の材料となるでしょう。

まとめ

話がくねくねしてしまったので、最後に整理します。

  1. 書いた記事がビックワードで上位表示されたとしても必ずしも売上や問い合わせに増加に貢献するとは限らない
  2. 時間コストがもたらす売上より小さい場合は、記事を書く意味はない
  3. それでもその記事が継続して上位表示されれば、かけた時間コスト以上に売上をもたらす可能性はある
  4. 記事を書き続けることで既存客とのコミュニケーションに貢献する

2はとくに判断が難しいところです。ちゃんとした記事を書いて、それが売上に貢献するならば記事を書く意味はある一方で、いつまでも時間コストが売上に転化するか分からない状況で記事を書き続けるのはモチベーションの低下になってしまう。ただし記事を書かないとどういう記事が好まれるのか勘所が分かるようにならない。このジレンマに陥ります。そうなると、最後の拠り所は「損益分岐点がどこなのか?」という問いより、「本当に自分は記事を書き続けることが好きなのかどうか」「記事を書くことでお客さんとコミュニケーションをしたいかどうか」という気持ちが大事になってきます。書く人の個人的な気持ちをベースにするのも一つの判断材料でしょう。

おまけ:グーグルパートナーズという会社は存在しない

お客さんから「グーグルパートナーズという会社からグーグルマップの改善の件で連絡が来て、この辺りの対策は必要ですか?」と相談がありました。えーとですね、グーグルパートナーズなんて会社は存在しません。結論から言うとただの営業会社です。Googleのパートナーであることを相手に誤認させようとしている営業電話で、なんてことはないGoogleの凡百な代理店で、なにより自社の会社名も名乗らずGoogleの名前を出して営業してくる時点で完全にアウトです。その電話主は提案力が低いと自分で宣言しているに等しい。どうせトークスクリプトを練習しただけで、自分自身では何の経験も知識もない若造です。

このブログを書いてる人
早川 朋孝

業界15年ウェブ運用が専門のITエンジニアです。サーバー保守やアクセス解析などフロントからバックエンドまで何でも対応します。データと科学的エビデンスを重視し、月140時間は読書します。ウェブ業界の裏側や読書で学んだこと、社会的なことなどをブログ記事にします。ネコ好きなタバコ嫌いで、明治学院フランス文学科卒という文系出身のエンジニアです。マリノスファン。

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