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コロンビア人はサッカーが好きで好きでどうしようもない人たちだった?

2018年06月21日 時事ネタ

日本がコロンビアに会心の勝利。6/19は最高の夜だった。ワールドカップのコロンビア戦をテレビ観戦して、あることが気になった。それはスタジアムに黄色いサポーターが多すぎることだ。

コロンビアからロシアはかなりの距離だ。気軽にいけるものではない。でも実際はあれだけコロンビアサポーターが多かった。テレビを見て同じように「おっ、コロンビアサポーター多いな」って思った人は多いでしょう。一部報道によると2万人のコロンビアサポーターがいたそうだが、仕事さぼって大挙して応援にかけつける人数としてはかなり多い気がする。コロンビアってそんなに金持ちだったっけ?

もちろん観戦に来たコロンビアサポーター全員がコロンビアがきたわけではないだろう。ヨーロッパに住んでるコロンビア人かもしれない。しかし、やっぱり多すぎる。そこで、コロンビアの人口やGDPを調べて日本と比較してみた。

うーむ、差は歴然。これだけ国力に差があるのに、あれだけたくさんのサポーターがロシアに駆けつけたってことは、コロンビア人はそれだけサッカー好きな人たちなのではないだろうか。そうでないと説明がつかない。

以下は今野選手と大久保選手のインタビュー記事。二人が4年前のコロンビア戦を振り返っている。大久保嘉人選手のインタビューを一部引用する。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13547442.html?iref=pc_ss_date

低くて速いクロスがゴール前へ送りこまれる。瞬時に反応した大久保がゴール前へ。右足を合わせようとした瞬間、数メートル後方に置いてきたはずの相手選手に、強く体を寄せられた。強烈なシュートは、クロスバーの上へそれた。

「数メートル後方に置いてきたはずの相手が一瞬で体を寄せてきた」とある。勝負所ではきっちり役割を果たすわけだ。コロンビア人はサッカーのDNAみたいのが体に染み付いた人たちなんだよ、きっと。日本はそんな国にワールドカップという大舞台で勝っちゃったのだ。素直にすごい。

今後日本がサッカー強豪国になるにはどうすればいいか

さて、日本がコロンビアにワールドカップで勝ったからといって、日本がサッカー強豪国になったとはとても言えない。そもそも日本はサッカーが盛んではない。スポーツニュースは野球が中心で、Jリーグの扱いはないに等しい。新聞も同様。私はマリノスの応援をしに観戦に行くが、新横浜にある7万人収容の巨大な競技場が、普段のリーグ戦で満員になっているのをまず見ることはない。ごくまれに優勝がかかっているような試合のときに埋まるくらいだ。たいていは2万人くらいだろう。

違うデータも見てみよう。サッカーの競技人口だ。2006年のデータだが、そんなに変化はないと思われる。おお、日本のほうがコロンビアより多いではないか。そうすると競技人口はそこまで関係ない。競技人口でサッカーの強さが決まるなら中国とインドがぶっちぎりの上位になるはずだから。

こういう現実を見ていくと結局サッカーの伝統とか歴史がものいうのだ。日本がワールドカップの決勝トーナメントに当然のように残る強豪国になるには、日常からサッカーを応援して、地道にサッカーを盛り上げていくしかない。Jリーグが誕生して25年だが、これが100年くらいになればなにか変わっているかもしれない。

このブログを書いてる人
早川 朋孝

業界15年ウェブ運用の専門家です。データ分析やシステム導入の提案などをガッツリやってます。まっとうな情報のインプットとアウトプットを地道に継続することに重きをおいていて、月140時間は本を読みます。ワインとクラシック音楽とネコをこよなく愛し、タバコとトンデモ・ニセ科学は嫌い。明治学院フランス文学科卒。

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