安室奈美恵氏が引退して10日ほど経過。引退当日はニュースもネットも右も左も渋谷も安室奈美恵氏の一色でした。ここまで安室一色の報道だと安室ちゃんすげー、と思うし、多くの安室ファンがいるんだな、と思ってしまう。しかし、実際はそんなに安室奈美恵のファンはそこまで多くないのではないだろうか。あなたの周りで、学校や職場で、「安室奈美恵が引退する、悲しー」と安室ちゃんの話題をしている人はどれくらいいる?推測だけど、たぶんそんなに多くないはず。少なくともロシアワールドカップの日本代表ほどの話題にはなっていないでしょう。
で、安室奈美恵氏のファンは実際はどれくらいいるのか?これがね、まじめに考えると実はすごく難問なのですよ。そもそも「ファン」の定義が難しいのです。何をもってしてファンなのか。指標として考えられるのを以下に列挙してみるよ。
- ファンクラブの会員数
- Facebookページののいいね数
- コンサートに行ったことある人の数
- CDを持ってる人の数
- 自称ファン数
- ライブの動員数
- CDの累計売上枚数
こんなところかな?ただ、やはり数えるのは難しい。まずファンクラブの会員数は公表されていないと分からないし、入ったはいいけど冷めている人もいるだろう。Facebookページの「いいね」数はSNSに熱心に取り組んでいるかどうかに左右されるので、客観的な数値としては扱いにくい。コンサートに行ったことある人はこれは立派なファンと言えるだろうけど、実施される回数も関係あるしね、なんとも言えない。体力のある歌手が何度も公演するのと、公演自体が少ない歌手を単純比較するのは無理がある。CDを持ってるひとの数は、それだけでファンと言えるか微妙でしょ。自称ファンは明らかにファンだろうけど、アンケートでもしないかぎり計測できない。
ということで、これだけ科学が発達した現代でも、安室奈美恵氏の実際のファンを厳密に数えることはかなりの難問なのです。ソクラテスも答えられない。唯一定量的だと思われるのは、CDの累計売り上げ枚数。これはファンの数ではないけど、かなり客観的な指標と言えるでしょう。オリコンでわかるし。ということで、クラシックしか聞かない自分でもせめて名前くらいは知ってる歌手のCDの売り上げ枚数を調べてみた。それが以下の表。
これは各歌手の売り上げ上位10位のアルバムの売上枚数(単位は万)。ミスチルとドリカムすげー。これよりもっと売れてる人がいるのか私は知りませんが、とにかくすごい枚数。で、肝心の安室ちゃんもすごいけど、ミスチルとドリカムよりは少ないね。もっと3000万枚とかいっていると思ったらそうではない。もちろんすごい枚数なのは間違いないけど。
というわけで、安室一色の報道だったから世の中はみんな安室好きなのかと錯覚しがちだけど、実際はそんなことはないのかもしれない。少なくとも。あ、でも私はけっこう好きですけどね。でもCDは一枚も持ってないし、ライブに行ったこともない。ファンと呼べるかビミョーです。
安室の思い出と言えば、中学3年のときだ。当時の国語の先生が、「最近ヤスムロって人気だよね」て授業中に言ったら、クラスのみんなは一斉に「アムロだよ」って突っ込んだ中、自分は「ヤスムロ」も「アムロ」も知らなかった。これが安室ちゃん唯一の思い出。いまはワンピースの主題歌を歌っているのが安室ちゃんってことをつい最近知ったくらい。いい歌だよね。好きです安室ちゃん。
こんなに愛されてる安室ちゃんが引退して一番悲しいのは、ファンではなく広告代理店と芸能事務所でしょ。