Webは用いる人のリテラシーで決まる 文学部卒・30代でエンジニアに転向した私の業界裏話や技術ノート
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「60万円で掲載しませんか」LIGがオウンドメディア掲載の営業をしてきたけど提案力がないから指導しちゃいますエンジニア向け

早川朋孝 早川朋孝
文学部卒のエンジニア
業界15年

オウンドメディアとしてLIGのウェブサイトはけっこう有名ですね。ウェブ業界の人なら当然知っていると思います。
https://liginc.co.jp/
これだけ更新していて露出も多いのだから、さぞかしウェブ制作の引き合いが多く儲かっているんだろうなと思うけど、インバウンドだけを狙っているわけではなく、地道な営業活動もしっかりしている、ま、当たり前か。Google Adwordsも電話営業してくるからね。やっぱり電話でしかリーチできない層はまだまだいるのですよ。この辺りのことは佐藤 尚之氏の明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)に詳しく書いてある。

さて、LIGの営業の話に戻すと、私はあるCMSのウェブサイトを運用しているのだけど、こんな趣旨の営業メールがLIGさんから来たからなのです。すごく簡単に要約すると「おたくのCMSをうちのオウンドメディアのネタにするから60万くれ」というもの。おう、そうきたか。

本当かどうか知らないけど、その営業メールにはLIGの月間520万PV、ユニークユーザーは約240万人らしい。すごいですね。「LIG アクセス数」で調べてみたらLIGは自社メディアのアクセス状況を定期的に公表してるみたい。http://liginc.co.jp/news/analysis/141516
ちなみに余談だけど、アクセス数ってツールによって全然違う。一番インチキなのはアメブロのカウント方法で、昔計測したときはアクセス数100だけど、同じサイトをgoogle analyticsで計測する1とかあった。。。今はどうなのか知らんが。さて、LIGさんが公表しているのは業界標準のGoogle Analyticsの数値なのでインチキではない。

さて、営業メールによるとLIGさんのメディアでCMSのことを記事にして紹介し、8万人のフォロワーに拡散してくれるそうだ。なかなか魅力的かもしれないけれど、こういう提案には大きな罠がある。それは、「60万円出してどれくらい効果ありますか」と質問すると、「・・・・」と何の答えも返ってこないことだ。ま、LIGさんがこれに該当するか知らないけど、たいていのウェブ制作会社やSEO業者の営業はそんな感じ。

自分ならこうする

というわけでこの営業メールをくれた方は営業方法が甘いという他ない。LIGは素晴らしいメディアを持っているのだからもっと自信を持って営業していいと思うのですよ。ちなみに自分ならこう営業する。メディアの過去の平均から1記事辺りの推定PV(ページ閲覧数)と閲覧者を出して、推定でいいのでCVR(閲覧者のうちどれくらいの人が問い合わせをしてくるかの割合)を出して、仮の成約数を出せる。以下のような感じだ。

仮成約数

LIGの月間PVは520万、ユニークユーザー(重複を排除した一意な閲覧者数)は240万人ということなので、それを表にあてはめ、1記事辺りの推定閲覧者を出す。LIGのオウンドメディアが仮に1日に2〜3記事投稿しているとして、2.5に設定。最後に一般的なCVRを適用すると、成約数は0.96、約1としましょうか。

ここまでやって初めて、営業された側が1件の成約を60万円で買うかどうかという判断ができる。そもそも電話営業でもメール営業でも、必要なのは絶対相手の役に立てるという信念と提案力、そしてそれを裏付ける経験(データ)だ。ただのトークや定型文で案件をとれるはずがないっしょ。そんな営業は絶対に成立しないし、仮にそんな提案でのってくる人がいたら、その人は何も考えてないおばかさんです。

月間PVが520万もあるサイトを運営しているのだから、これくらいの提案は簡単にできると思いますよ。

このブログを書いてる人
早川 朋孝

業界15年のウェブエンジニアです。文学部卒で20代はSEO、アクセス解析などフロントの運用を中心に経験しましたが、30代のある時、ひょんなことから一人情シスのような状況を経験することになり、流れでそのままエンジニアに転向しました。プログラムやサーバー管理、数学の勉強などをしなおして、いまではWebのことはフロントからバックエンドまでなんでもできます。

本が好きで月140時間は読書します。このブログではWeb業界で経験してきた業界の裏側、読書で学んだこと、技術ノートなどを書きます。ネコ好きなタバコ嫌いで、明治学院フランス文学科卒。

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