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ウェブサイトの流入経路5種類の違い

早川朋孝 早川朋孝
EC専門のSE

Google Analyticsの「集客」→「チャネル」を見ると以下のような言葉が並んでいます。それぞれどういう意味か、実体験をふまえ説明します。

  • Organic Search
  • Paid Search
  • Social
  • Refferral
  • Direct

Organic Search(自然検索)

自然検索(オーガニック)はもっとも一般的な検索による流入です。パソコンでgoogleで検索するスマホで検索するなどがこれに該当します。この自然検索(Organic Search)を増やすにはウェブサイトのページ数、ブログ記事、キーワードの種類などを多い状態にする必要があります。また、ブランド認知が高いほうが自然検索は増えます。

サイトの流入を自然検索に頼るのは危うい側面があります。というのも、気まぐれなgoogleがいつ検索順位を変えるか分からないからです。こういう場合に備えて、SNSの運用をしておく、ブランド認知を高めておくのは有効な手段といえます。つまり、単に自然検索の割合が多いと言っても、ブランド認知がなく特定のキーワードのSEOに頼るのと、ブランド認知による自然検索でアクセスが多いのとでは、全然事情が違うのです。

例えば、SNSに熱心に取り組んでいるある大手美容サイトの月間17万PVで、オーガニックの流入の割合は52.42%です。また、関西の有名歯医者は月間3.6万PVで、オーガニックの割合は84.33%です。ここはSNSにはまったく取り組んでいません。ただし、この歯医者はブランド認知が高いです。どちらのケースも、SNS運用とブランド認知という担保をかけて自然検索を裏から支えています。こういう集客の仕方であればうまいと言えます。

ブランド認知についての補足

最近は先にブランド名を検索してその中で商品を検索するという流れが主流です。具体的にはgoogleのオーガニックサーチで「赤ワイン 通販」と探す人よりアマゾンでワインを探す人が増えているのです。よく使うサイト、お気に入りのサイトに登録されるのをいかにして狙っていくか、というのがサイト運営者にとって重要です。

Paid Search(有料検索による流入

検索結果の画面のオーガニックの上に出てきます。「広告」と表示があるので一目瞭然です。google広告はgoogleの主な収入源で、出稿者は広告出稿エリアをワンクリック単位で買うイメージです。ペイドサーチ、ペイ・パー・クリック、アドワーズ、リスティング広告、google広告、CPC、クリック型課金などいろいろな呼び方があります。

競争の激化

最近はリスティング広告の運用も競争が激化しており、商材によりますがワンクリックで何百円はざらで数千円するものもあります。広告が成果に結びつくかどうかに関わらずgoogleには収入が入るわけで、googleはこの広告の出稿を少しでも多くの人にしてもらおうと意気込んでいます。

リスティング広告の運用はスキルや経験が必要で素人がいきなり始められるものではありません。リスティング広告運用を専門にする会社も多くいて、広告運用だけで一つのマーケットを形成しています。

googleだけを案内してきましたがyahooやfacebookも広告をしており、facebookは収益の98%が広告です。

Social(ソーシャル流入)

SNS全盛の昨今、SNSのによる流入はものすごく大きい意味を持っています。ソーシャルで幅広くシェアされたコンテンツは爆発的なアクセスを呼びます。広告代理店に煽られた多くの企業がそれを熱望しますが、仮に爆発的なシェアに至っても企業にファンがつくとは限らず、現実はなかなか厳しいです。

ソーシャル運用による安定したアクセスがある会社など限りなくごく一部で、仮にあってもコストがかかっています。そのコストに見合うかを計算すると微妙かもしれません。夢を見すぎないことです。

Refferral(被リンク数)

Refferralは他サイトからの流入です。リファラーが多いほどオーガニックも多く、逆にリファラー数が低いとオーガニックも減ります。特にリファラーの割合が10%を切るとオーガニックによるアクセスはほとんど期待できません。これは当然のことで、他サイトからリンクされるウェブサイトならそれなりに素晴らしい・面白いウェブサイトであると考えられるのでRefferralが多いことは人気ウェブサイトであることの重要な指標とみなせます。

むか〜し、インターネットの黎明期のこと、多くのウェブサイトがウェブの出口に「exit」と記載し、そのリンク先はYahooでした。したがって「exit」と検索するとYahooが出てくる素朴な時代がありました。これは被リンクとキーワードの関係として面白い事例と言えるでしょう。ただ、今は検索エンジンも進化し「exit」と検索してもYahooが出てくることはありません。

Direct(お気に入りやメール、URL直打ちなど)

Directはそのままですが、直接流入です。例えばブラウザのお気に入り登録、URL直打ち、メールに記載のURLをクリックした、エクセルに記載のURLをクリックしたなどによる流入です。これもブランド認知と関係があり、有名なウェブサイト、人気のあるブログなどであれば特定のファンがついており、そういう人はURLを直打ちしたりしてサイトを訪問します。つまりDirectによる訪問はリピーターが多いのです。

サイト運営者の側からすると、メルマガを配信する際にURLを記載する場合はクエリーパラメータなどでアクセスを識別できるようにしておくと、あとからメルマガの効果測定ができるので便利です。

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このブログを書いてる人
早川 朋孝 EC専門のSE
IT業界歴20年のエンジニアです。ネットショップ勤務で苦労した経験から、EC・ネットショップ事業者に向けて、バックオフィス業務の自動化・効率化を提案するSEをしています。
プロフィール
API連携の相談にのります
趣味は読書、ピアノ、マリノスの応援など
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