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お盆なのに電話営業してくるSEO業者の実態

2017年08月14日 インターネットのこと/ウェブ業界の裏側

お盆でもSEO業者からこちらの都合を無視して営業電話がかかってくる。

ネット小売をしている知りあいからこんな話を聞いた。お盆期間中なのに電話営業が多いというのだ。特にたちの悪いSEO業者からの営業が一番多く、腹がたつらしい。この記事ではウェブ業界歴10年以上の自分がSEO業者の裏側を暴露する。

お盆期間中なのに電話営業してくるSEO業者の実態はどうなっているのか?

目次

  • 限りなく一方的なSEO業者
  • SEO業者がお盆でも電話営業してくる裏事情
  • なんども同じ会社から電話がくる理由
  • みんな不幸に

限りなく一方的

SEO業者に限らず、たいていの電話営業、たとえばビジネスマッチングとか、電話回線安くしますよとか、リフォームしましょうとかは限りなく一方的である。そして、電話口の人はやらされてる感がすごく出てる
きっちり断っても同じ会社の別の担当者からかかってくることもしばしば。これは相手の都合を考えず自分のノルマをこなすのに精一杯な証拠だ。そんな仕事やめればいいのに。

商材が何であるにせよ、電話でしかリーチできない層がいる以上は電話営業もいいと思う。私は電話営業そのものを完全否定はしない。
ただ電話営業で大事なのはゆるぎない信念と自信だ。相手の知らないこと、困っていることを解決しようという気概があってこそ電話営業は有効なわけで、そうでないなら電話営業は営業される人にとって害でしかない。

自身で扱っている商材について何も知らない人が、マニュアルにしたがって機械的に電話営業しているのだから、提案力なんてあるわけがない。SEO業者は自身のウェブサイトをSEOして集客すればいいのに、それができないから電話営業してくる。SEO業者の電話営業は自分で「うちはSEOできません」と言っているのに等しいのだ。

なぜSEOができないのに電話営業してくるのか?

SEO業者がお盆でも電話営業してくる裏事情

彼らSEO業者の正体、それは営業代行会社だ。

すごい単純な話で、ノルマがあるからお盆休みでも電話営業してくる。彼らはとにかく電話しないといけない。感情を殺し、自分を殺しひたすら機械的に電話あるのみ。なんか気の毒になるくらい電話あるのみ。
実際にSEOの営業会社で仕事をしていた人を知っているが、そのとき聞いた話は以下のような感じ。

  • 電話機をひもで手にくくりつける
  • アポを取れれば宝くじがあたったかのように皆で盛大に拍手
  • 売れれば商材はなんでもいい
  • 社長の営業力とクレーム対応能力だけやたらはあることが多い
  • 成績がいいやつは営業相手を煽って契約させるのが得意
  • 今どき週6勤務は当然、祝日はなし
  • 大量離職と大量採用を繰り返す

電話機をひもで手にくくる

電話機をひもで手にくくるというのは強制かどうか不明だが、ノルマを達成するためには少しでも効率よく電話をしないといけない。そのために少しでも工夫したと思われる。

長の営業力とクレーム対応能力だけはある

にくたらしいことに、営業会社は社長の営業力とクレーム対応能力だけはある場合が多い。だからめちゃくちゃな方法でとった案件がクレーム化しても、クレームを入れたほうは丸め込まれるのだ。

大量離職と大量採用を繰り返す

だめ会社の典型である。労働条件が悪いために採用した人が1月もしないうちにやめていく。だから大量に採用する。この繰り返し。ノウハウが社内に蓄積されないから、いつも同じ失敗を繰り返す

なんども同じ会社から営業電話がくる理由

なぜ何度も同じ会社から営業電話がくるのか?

大量離職と大量採用を繰り返すがゆえに、社内で情報が共有されない。いや、それ以前に、SEO業者は情報共有しようという意志がない。電話営業する対象は主に2つある。

  • リストを元に電話営業する
  • Googleなどで検索して探す

リストを元に電話営業する

営業会社はリストと呼ばれる名簿を購入し、順番にしらみつぶしに電話していく。リストは一度かけて終わりではなく、再度アタックすることもあるし、とにかく大量のリストを扱うため、担当者Aと担当者Bのリストが一部かぶることはある。だから同じ日に同じ営業会社から複数回の電話がかかってくる。もちろん違う担当者から。

Googleなどで検索して探す

Googleなどで検索する場合も同じだ。仮に美容室に電話営業をする場合、キーワードは「美容室 + 地名」を検索すると、誰が検索しても同じような結果になる。担当者Aと担当者Bがいちいち「そこはオレが電話したから」なんて情報を共有するわけがない。時間が惜しいのだから。
だからとりあえず電話して、かぶったら切ればいいや」という発想になる。

と、こんなような理由で、同じ営業会社からなんども電話がかかってくるのです。迷惑ですね。

みんな不幸に

なぜ大量離職するかは明白だ。まず職場の雰囲気が悪い。営業成績だけをひたすら追いかける姿勢に入ってすぐ嫌気がさす。社長が怒ってオフィスの壁に穴があくこともしばしばある。

それにそこで仕事をしていくら経験してもなんのスキルもつかない。騙されように契約してしまったお客さんからのクレームも多い。そりゃみんな辞めるわ。
こういうトンデモ系な人たちが自分の利益追及のためだけに適当な仕事をして害を撒き散らし、ウェブ業界の評判が悪くなるのだ。まぁ、どんな業界にもこういう人はいるけど。

もしこの記事を読んでいるあなたが学生なら、遊ぶ金のためのバイトなんかしないで、学生期間中はきっちり勉強することをお勧めする。そうしないと、退屈でしょうがない電話営業をするしかないような人生になる。

このブログを書いてる人
早川 朋孝

業界15年ウェブ運用の専門家です。データ分析やシステム導入の提案などをガッツリやってます。まっとうな情報のインプットとアウトプットを地道に継続することに重きをおいていて、月140時間は本を読みます。ワインとクラシック音楽とネコをこよなく愛し、タバコとトンデモ・ニセ科学は嫌い。明治学院フランス文学科卒。

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