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書評>歴史

クリスマスにまつわる一般に信じられている様々なことがありますよね。クリスマスはキリストの誕生日だとか、サンタクロースの赤い服はコカ・コーラのマーケティングだとか、日本のクリスマスは商業主義に毒されすぎているとか。人によっていろいろな見解があると思いますが、『クリスマスの歴史 祝祭誕生の謎を解く』はそういった説を一つ一つ丁寧に検証し、クリスマスの正体に迫ります。

1913年は第一次世界大戦の前年。このあまりにインパクトのあった大戦争の前に、人々はどう過ごしていたのか。ベル・エポック、アヴァン・ギャルド、啓蒙主義などこの大戦前の時期を描写する言葉は豊富だ。それだけ魅力的な時代だった。本書は当時の著名人の日常の断片を描写し、1913年という年を描こうとした斬新で意欲的な作品。自分がそうだから言うけど、仏文出身ならこの本は好物でしょ。

後期青銅器文明は現代にひけをとらないグローバル社会が展開されていた。300年に渡り繁栄を極めた文明は、しかし突然終焉を迎える。この終焉の原因は海の民とされてきた。しかし著者はことはそんなに単純ではないと喝破する。緻密な論考、一本調子でない筆の運び、数多く紹介される古代の碑文など、歴史好き、好奇心の強い人なら誰でも楽しめる一冊。

一介のチンピラだった男が自分の演説の才能に気づき聴衆を魅了し、やがて一揆を起こすが失敗し、ユダヤ人への憎悪を募らせながら一冊の本を書く。運や偶然に恵まれた彼はわずか6か月で仮釈放され、短期で政治の世界に復帰しやがて権力を握る。本書を読むことで、ポピュリズムのもつ危険性に触れることができる。

A級戦犯は「すごく悪いやつ」という意味ではありません。A級、B級、C級というのは罪の種類が違うだけ。これらの恣意的な区分を作ったのはアメリカとイギリスで、すさまじく傲慢な発想に基づいて作られていることが『日米開戦の真実』と『アーロン収容所』を読めばわかります。この時期に報道される戦争絡みの内容は偏ったものが多いので、大人のあなたはまずは良書で正しい知識を得ましょう。

『日米の衝突』に通奏低音のように一貫しているのは、自由の国アメリカから見た日本という異質な資本主義の国に対する競争相手として意識です。なるほどアメリカ人は日本をこう見ているのかというのがよく分かり、例えば外資系の東京オフィスで働いている日本人からすると、同僚のアメリカ人の見方が変わるかもしれない。

第二次大戦中のホテル・リッツは、数多くの歴史的出来事の舞台となった。へミングウェイ、ロバート・キャパ、マルセル・プルースト、アルレッティ、ジャン・コクトー、ココ・シャネルなどが登場し、フランス好きな人を楽しませてくれる。そしてワイン好きも惹かれるだろう。

「チーズと文明」を読むと、チーズと共に歩んできた人類の歴史を追体験できます。「チーズだけでよくここまで語れるな」と感心しちゃいます。オリエントと西洋の歴史をチーズという愛すべき食べ物を通して覗いてみましょう。

日本の最高の知性塩野七生による最後の大作「ギリシャ人の物語」。いい男ばかり書く塩野七生が最後に選んだのはアレクサンダー大王。

ひとことでハンザ同盟といってもその歴史は長い。歴史家フィリップ・ドランジェは史料を丁寧に読み込み、中世の北ドイツに君臨したハンザの正体に迫る。世界史の教科書には対して記述されていないが、本当は長い歴史を持つハンザ。知的興奮を覚えたい人は必読。

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早川朋孝

仕事の合間に月140時間ほど読書します。新聞は三紙、他に有料メルマガなどを購読し色々な本に目を通しています。このブログではその中から、ビジネスに直接あるいは間接的に役立つ本を紹介します。忙しい社会人はこれだけ読めばOKというブログを目指します。

仕事は業界15年のウェブ運用の専門家で、文系出身ですがシステムの提案やデータ分析をしています。ネコ好きなタバコ嫌いで反トンデモ。明治学院フランス文学科卒。