書評・読書
2021年3月に読んだ本から5冊を紹介
2021年3月に読んだ本から5冊を紹介を紹介する。今月はたまたまデジタル色が濃いものとなった。『人新世の「資本論」』『クララとお日さま』『アフターデジタル』『2050年の技術 英「エコノミスト誌」は予測する』『人類が知っていることすべての短い歴史』の5冊。
続きを読む2021年1月に読んで面白かった5冊を紹介
1月に読んで面白かったのは『自分の頭で考える日本の論点』『見抜く力』『AI時代に生きる数学力の鍛え方』『世界の住所の物語』『ユーザーフレンドリー全史』の5冊。結果的に日本の教育に強い危機感を持つ人の書いた本が多かった。
続きを読むブルドッグが苦しそうに呼吸をする理由がわかる『純血種という病 商品化される犬とペット産業の暗い歴史』
レトリバーもシェパードもブルドッグもチワワも、全ての犬は雑種である。どんな犬種も特定の特徴を出すために恣意的に近親交配を繰り返されたにすぎない。その結果、純血種と呼ばれる犬は遺伝的多様性のないひ弱な犬として生きていくしかない。犬好きを自認するなら必読の書。
続きを読む本村凌二著『教養としてのローマ史の読み方』イタリアに旅行するなら読んどき
古代ローマ時代にはばりばり働きたい人もいれば、自分個人の時間を大事にしたい人もいた。そういう人同士の論争もあった。まるで働き方改革で揺れる今の日本を見ているようだけど、今から約2000年も前のことです。
続きを読む『沈黙の春』レイチェル・カーソン著 改めて読んだら伝え方が巧みすぎてまいった
レイチェル・カーソンの『沈黙の春』を改めて読んだのだが、やはり古典といわれるだけあって文章が素晴らしい。著者は本当はもっと人間の悪行に対して悪態をつきたいのだろうけど、極めて冷静な筆の運びを維持し、それによって文章の説得力が増している。そこに詩情も加わり著者のメッセージ自体はすっと読む人の心に入ってくる。これを読むことで伝え方の勉強にもなるだろう。
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